ホーム経営のヒント自らに高い要求を課す【経営のヒント 809】

経営のヒント

HINT

経営のヒント

自らに高い要求を課す【経営のヒント 809】

MBOのよるマネジメントは自己規律を要求する。自分に高い要求を課すことを強いる。
『経営の真髄』<下>p.52

ドラッカーは大胆な前提を掲げました。「MBOは、人というものが、責任、貢献、自己実現を欲する存在である」

もう一つの前提は、「人というものが、ほぼ期待されたとおりに行動することを知っている」というものです。

これらの前提に基づいてMBOはつくられていることを知っておくことは重要です。責任、貢献、自己実現どれも自己の中にあるエネルギーを取り出す重要なコンセプトです。

貢献とは、組織の外にある成果をあげるために何を為すべきかを考え、行動することです。また、責任とはなすべきことを為し、期待に応えることです。

自らに高い要求を課すことで貢献と責任の水準が日々高まります。その軌跡のことを自己成長といいます。人生という自己成長の節々で実感する確信、それを自己実現といいます。

MBOは、仕事をとおして人が成熟していくことを目的とした究極の方法なのです。ドラッカーはこれをマネジメントの哲学であると評しました。

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

関連記事