できる人【経営のヒント 147】
新しい『経営者の条件』(エターナル版)の第1章に入ります。
前々回も触れましたが、この著書は「できる人」という意味の本です。
「頭のよい者」が必ずしも「できる人」ではないという意味の言葉が、今日の一言です。
<ドラッカーの一言>
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頭のよい者がしばしばあきれるほど成果をあげられない。
彼らは頭のよさがそのまま成果に結びつくわけではない
ことを知らない。頭のよさが成果に結びつくのは
体系的な作業を通してのみであることを知らない
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エターナル版『経営者の条件』 1966年 ダイヤモンド社
知識を沢山持っている人が仕事をよくできるわけではありません。
私たちの多くは知識労働者ですが、知識だけあっても仕事にはなりません。
古い話ですが、私も会計人になりたての頃、実際の仕事の大半が作業であったことを思い出します。その頃、かろうじて少ない知識を判断の基準として使っていた記憶があります。知識は、なくてもいいものではありません。むしろあればあるほど深く、幅広い仕事をこなせるはずです。しかし知識だけでは、不十分です。知識を生かして成果に変える能力が必要です。その能力は、実践で身につけます。いや実践からしか身につきません。
そして実践=「作業」を通じてはじめて成果に結びつきます。
しかも「体系的」な作業です。体系的の意味するところは、全体像を良く知ったうえで作業をしていること。ただ手を動かしている単なる作業ではありません。
目的を知り、常に作業の効率を考え行動する者が成果をあげます。
この著書では、その作業を効率的、効果的に行う方法を示しています。
具体的には、時間の創り方、集中の仕方、強みの生かし方、意思決定の仕方などを述べています。これらは、すべて後天的に修得でき、誰でも成果をあげることができるとドラッカー博士は指摘します。
今年はこれらの修得を目指してビジネス塾でお話したいと思います。
是非ご参加下さい。
佐藤 等