市場を定義する【経営のヒント 127】
今日の第2部「使命から成果へ」の第3章「市場を定義する」は対談です。
凄いですよ!
何が凄いって対談相手です。
お相手は、あのマーケティングの巨匠フィリップ・コトラーです。
それではまず今日の一言から。
<ドラッカーの一言>
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非営利組織のマーケティングの第一歩は、その市場、すなわち
そこにいる人間を明らかにするということですね。誰に自分の
製品と強みを売り込まなければならないかを考えるということです。
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『非営利組織の経営』 1990年 ダイヤモンド社
「市場を定義する」というタイトルどおりの一言です。
マーケティングのスタート・・「誰に」、次に「何を」、この順番ですね。
せっかくですからコトラーの一言も掲載します。
<コトラーの一言>
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たいていの組織は、自分たちが応えるべきニーズについては
明確に認識しています。しかし、そうした組織も、きわめて
しばしば、顧客の立場に立ってニーズを理解しているわけ
ではないということがあります。
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「誰に」を考える場合のポイント、それが「顧客の立場で」です。
間違ってはいけないのは「顧客のために」ではないということですね。
この言葉の違い、とても重要です。
解りますか?目線の問題です。顧客目線の「顧客の立場で」、企業目線の「顧客のために」ということができます。180度違う!ついつい使いがちな言葉「顧客のために」には、そんな恐ろしい姿勢が隠されているのです。
IYグループのCEO鈴木敏文氏は、社内でこの言葉の使用を禁止しているそうです。
顧客管理、顧客の囲い込み、顧客ターゲット(標的)・・
どれもこれも「顧客の立場」からは程遠い言葉です。
できるだけ使わないように心がけているのですが・・。
言葉一つでも意識変革のきっかけになるのではないでしょうか。
佐藤 等