小企業、大企業、成長企業【経営のヒント 83】
第18章は、「小企業、大企業、成長企業」という一風変わったタイトルとなっています。
この章では、数量的に明確な線引きをしているわけではありませんが小企業、中企業、大企業、巨大企業という4つのカテゴリーが出てきます。
成長企業とは、このカテゴリーをステップアップしている企業を表しています。
そしてなんとドラッカーは、「最大の問題は成長である」といいます。
意味が解りません?答えは、今日の一言にあります。
<ドラッカーの一言>
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
成長に成功するための要件は、マネジメントが自らの姿勢と
行動を大胆に変える能力にある。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
新訳『現代の経営』(ダイヤモンド社)より
つまり成長を成功させるには、経営者の姿勢を大胆に変えなければならないといっています。
4つのカテゴリーをひとつひとつステップアップしてくことが成長ですが、この成長自体が成功に裏打ちされています。つまり「成功体験」を背景にしています。たとえば個人事業というゼロスタートから小企業になるのでさえ「一日20件の飛び込み営業をしたものだ」などと社長の創業時代の話がでてきます。しかし中企業になろうとしたら、そんなことを営業マンにやらせていたとしたらおそらくその企業は潰れてしまいます。
ある本に社員の能力の平均値は社長の30%と書いてありました。それを前提に仕組みを考えなければ大きくなれない。具体的には、2億円企業を10億円企業にすることは出来ないとあります。
「考え方」、「やり方」をどう変えるか。これは実は成功体験が邪魔をして、多くの企業で出来てないのです。
3億円の壁などといいますがそんなところに落とし穴がある。
50年前のアメリカの実情も今の日本の実情もほとんど変わりないことに驚きを隠せません。
「姿勢」と「行動」の大胆変革!
実は、一番変わらなければならないのは社長であることが多いのです。
佐藤 等