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目標と自己管理によるマネジメント【経営のヒント 76】

今日は、『現代の経営』第11章「目標と自己管理によるマネジメント」からです。
まずは、今日の一言から。

<ドラッカーの一言>
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事業が成果をあげるためには、一つ一つの仕事を、
事業全体の目標に向けることが必要である。
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新訳『現代の経営』(ダイヤモンド社)より

ドラッカーがその著書で何度か用いている次の逸話があります。
3人の石工に何をしているのかと質問し、その答えが返ってきました。
一人は「これで食べている」と答え、
一人は手を休めずに「国でいちばん腕のいい石工の仕事をしている」と答え、
一人は目を輝かせて「教会を建てている」と答えたそうです。
さて皆さんの企業という名のチームには、どのタイプの石工が多いですか?
少なくとも経営幹部は、「教会を建てる」という目標を共有していなければなりません。でも、その前に目標が曖昧であったらどうなるでしょう。
チーム全員が「これで食べている」と言うに違いありません。
恐ろしいことです・・・。
目標とビジョンが明確でないとこんなことが起こります。

さて妥当な目標をたてることで、チームの一人ひとりに役割と責任が生まれてきます。責任を果たすことが「貢献」であり、組織の「成果」に繋がります。
そして「貢献」に基づいて「評価」を行うことでさらにチームのメンバーは「貢献」を追及するようになります。これを目標管理制度(MBO)といいますが、ドラッカーが50年前に提唱したものです。
ドラッカー自身、目標と自己管理によるマネジメントこそ、まさにマネジメントの哲学と呼ぶべきものであるとまで言い切っています。
我々も「教会を建てている」という意識の高いチームの監督を目指したいものです。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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