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成果をあげるには、狭い領域への集中と明確な焦点が必要である。多目的であったのでは、組織は成果をあげられない。 『経営の真髄』<上>p.381
この150年間、世界は多元化の度合いを高めてきました。その理由は、自立し専門化された組織だけが成果をあげ生き残ってきたからです。つまり組織社会とは多元社会だということです。続きを見る…
多元社会が要求する公的責任とは、自らのミッションの追求の過程において、公益をもたらすべきことを意味する。 『経営の真髄』<上>p.378
ドラッカー教授は、組織のリーダーの社会的責任と公的責任を別のものとし、公的責任は社会的責任を超えるものであるといいます。
「社会的責任とは、自らのミッションの追求において、他に害をなさないことを意味します。同時に、社会に存在する問題の解決に貢献することを意味する」
これに対する公的責任は、組織のリーダーに社会全体においてもリーダーであることを求めるものです。
続きを見る…
リーダー的な地位にあるグループの一員としてのマネジメントの責任と倫理とは、具体的には何か。そのようなグループの一員たることは、本質的にはプロフェッショナルであるということである。 『経営の真髄』<上>p.371-372
社会のリーダーをどのようにみるのかについてドラッカー次のように整理します。
「マネジメントを構成する個々人の人間を社会のリーダーと呼ぶことはできない」。
マネジメントは召使である。ご主人は、彼がマネジメントする組織である。 『経営の真髄』<上>p.362
今日のテーマは、マネジメントの社会的責任の限界についてです。
第一に、本業の遂行、継続こそが最大の社会に対する責任です。そもそも社会に必要な製品やサービスを提供し続けることは、本質的な責任です。これに優先するものは、他にありません。
慢性病あるいは退化病となった問題に関わるマネジメントの社会的責任は何か。それらの問題は、組織のマネジメントにとって重大事である。 『経営の真髄』<上>p.362
なぜか。 ドラッカー教授は、次のような理路で説明します。 ・企業の健康はマネジメントの責任である ・企業の健康は社会の病気とは両立しない ・企業が健康であるためには、健全な、少なくとも「機能する社会」が必要である ・社会の健全さこそ、企業が成功し成長するための前提である