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どこに資源とエネルギーを集中投下するか【経営のヒント 716】

目標の設定において中心となるのは、マーケティングとイノベーションである。
『経営の真髄』<上>p.186

ドラッカー教授は、マーケティングとイノベーションを組織の基本的な機能であると位置づけました。なぜか。

マーケティングとイノベーションは、事業のマネジメントの中核的機能であり、事業だけが組織に成果をもたらすからです。

マーケティングの目標は複数必要です。注目すべきは、売上目標は含まれていないということです。以下のドラッカー教授が示した例を挙げます。

(1) 既存市場における既存製品についての目標
(2) 既存製品の廃棄についての目標
(3) 既存市場における新製品についての目標
(4) 新市場についての目標
(5) 流通チャネルについての目標
(6) アフターサービスについての目標
(7) 信用供与につていの目標

いかがでしょうか。製品を商品やサービスに置き換えて考えてみて下さい。

さてこれらの目標については、総花的に行うというよりも「集中」して取り組むことが重要です。すなわち、これらの目標((1)~(7))のどこに資源とエネルギーを集中投下するかを事前に決定しておくことです。貴社が集中するべき分野はどこですか

 

佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)

 

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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