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≪時代を見極める やり方を変える≫

 今年は真夏日も少なく、あっという間に夏が終わってしまった感があります。この間、あれよあれよという間に原油は値上がりし、堰を切ったように食料品なども値上がりをしています。サブプライム問題は収束しつつあるようですが、環境問題に端を発したこの値上がりは、構造的な変化のにおいがします。私たちは、そんな環境で漁業を筆頭とした日本の産業構造の脆弱な一面を垣間見ることになりました。そんな時代をドラッカー博士は「断絶の時代」「乱気流の時代」といいました。この時代は2030年頃まで約50年続くといわれています。断絶の時代の終わりの始まりを予兆する昨今の状況です。

 こんな時代では、過去の手法の効果が半減します。例えば分析という手法はあまり役に立ちません。何故なら、原油価格を見てもわかる通り一年前の情報をもとに立てた対策と、これから先一年の対策はおそらく全く違うものになるからです。そんな時代にはいくつかの基本姿勢が求められます。例えば、小さな実験を積み重ねなければなりません。また意思決定のスピードアップを図り、トライ・アンド・エラーを繰り返さなければなりません。

 ここでは、意思決定のスピードアップの話をもう少ししたいと思います。皆さんは、『すごい会議』という本があることをご存知でしょうか。アメリカ生まれのこの手法は、本だけでなく「すごいコーチ」という会議トレーナーが日本に数名います。私どもの清水祥行もインストールセミナーを修了しており、彼をトレーナーとして7月から私たちも実験導入を始めています。

 この会議は、「会して議論する」との常識を完全に打ち破るものです。「会して決議する」というのが本質です。議論こそが会議の不毛の元凶の一つと位置づけています。議論はしません。目標を明確にし、達成のための課題を鮮明化させます。その手法が革新的です。いくつかの解決手法から何をやるかを決めます。期限付きのコミットメント集が具体的に出来上がります。最初の会議は、9時間やりました。その甲斐あって成果は絶大です。予想をはるかに上回っています。翌日から動き方が変わるのが手に取るようにわかります。月に一、二度進捗確認を行い、次の課題に向かいます。コミットメントの達成率はほぼ100%、具体的成果も上がってきています。
 
 明日の視界が見通せない時代にあって行動のスピードをあげることは欠かせません。そのことがトライ・アンド・エラーの回数を倍増させます。成功確率が数倍に膨れ上がります。成果を出す「すごい会議」。まさに「本氣の会議」と呼ぶに相応しいものです。ご興味がある方は、本をご一読いただくか、私どもに一度ご連絡下さい。(担当:清水)

ナレッジアドバイザー 佐藤 等

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