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業績をあげる【経営のヒント 26】

さてラス前の第14章です。タイトルは、その名もズバリ「業績をあげる」です。ドラッカーは、業績をあげるためには、(1)立てた計画の責任者を決め具体的な仕事の形にすること、(2)その計画を日常の具体的な仕事にすること、(3)組織と構成員の意識の中心に業績を据えることの3つが重用だと言っています。

経営計画が「絵に描いた餅」になるのは、仕事として行動レベルの計画になっていないことが多いからです。例えば、「来期の売上目標である2億円にするために、来客数を2割アップさせるという計画」を立てたとします。計画どおりいかないのは、来客数をアップするための方法を明確にしていないからです。よ~し、がんばろうでは達成できません。来客数を増やすには、チラシ広告、DM、他の有効な方法が必要でしょう。例えば、DMを打つとすれば具体的な仕事は見えてきます。計画が仕事と結びついていないのは、もう一歩踏み込んで方法を検討していないからです。明日からどんな仕事をすればいいのか、責任者はチャント指示できるようでなければなりませんね。そうすると計画は進み出し、仕事と成果が結びついてきます。成果は、会社の業績という形で現われてはじめて、仕事をした人にその仕事の報酬という形で還元することが出来るのです。

<ドラッカーの一言>
☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
経済的な成果は、経済の力によってもたらされるのではない。
人間によって実現されるのである。
☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
新訳『創造する経営者』(ダイヤモンド社)より

さていよいよ次回は、終章です。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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