業績をあげる【経営のヒント 26】
さてラス前の第14章です。タイトルは、その名もズバリ「業績をあげる」です。ドラッカーは、業績をあげるためには、(1)立てた計画の責任者を決め具体的な仕事の形にすること、(2)その計画を日常の具体的な仕事にすること、(3)組織と構成員の意識の中心に業績を据えることの3つが重用だと言っています。
経営計画が「絵に描いた餅」になるのは、仕事として行動レベルの計画になっていないことが多いからです。例えば、「来期の売上目標である2億円にするために、来客数を2割アップさせるという計画」を立てたとします。計画どおりいかないのは、来客数をアップするための方法を明確にしていないからです。よ~し、がんばろうでは達成できません。来客数を増やすには、チラシ広告、DM、他の有効な方法が必要でしょう。例えば、DMを打つとすれば具体的な仕事は見えてきます。計画が仕事と結びついていないのは、もう一歩踏み込んで方法を検討していないからです。明日からどんな仕事をすればいいのか、責任者はチャント指示できるようでなければなりませんね。そうすると計画は進み出し、仕事と成果が結びついてきます。成果は、会社の業績という形で現われてはじめて、仕事をした人にその仕事の報酬という形で還元することが出来るのです。
<ドラッカーの一言>
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経済的な成果は、経済の力によってもたらされるのではない。
人間によって実現されるのである。
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新訳『創造する経営者』(ダイヤモンド社)より
さていよいよ次回は、終章です。
佐藤 等