断絶の時代【経営のヒント 534】
1969年、ドラッカー教授は『断絶の時代』で次のように述べました。
<ドラッカーの一言>
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知識労働者自身も自らの考えを変えなければならない。
45歳でやり直すことは恥ずかしいことではない。
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『断絶の時代』p.304
ドラッカー教授は「第二の人生」を考えるべしと50年も前に述べていたのです。
そこではキャリア・チェンジ、パラレル・キャリア、メンターという3つの道を示しました。
連続してお伝えしている『ライフシフト』(東洋経済新報社)では、
人生100年時代という背景の下で第2、第3の人生の模索の必要性を述べています。
何度も述べてきましたが人生100年時代では、
<教育・仕事・退職>という3ステージではなくマルチステージ化して行きます。
これまでは2回の「移行期」、つまり教育→仕事、仕事→退職のみでした。
終身雇用制が機能していた日本では完全に2回でした。
その日本も1997年に終身雇用制が崩壊し、徐々に2回の移行期では済まなくなりつつあります。
さらに長寿化により健康な人は75歳くらいまで普通に働くことを求められる時代になりました。
それは何度も「移行期」を迎えるということです。
『ライフシフト』では移行期のあり方として3つ新しいステージを紹介しています。
1)エクスプロ―ラ―:探索者のステージ―世界の動き、自分の強みを発見する
2)インディペンデント・プロデューサー:自分の職を生み出すために生産的な活動を行う
3)ポートフォリオ・ワーカー:異なる種類の活動を同時に行う
新しい概念なので簡単には伝わらないと思いますが、
新しい働き方が誕生しつつあると考えて下さい(詳細は同書をお読みください)。
筆者やその周辺を見ても、日本でもすでにこれらの新しいステージは実現しつつあると感じます。
これら新しいステージの生き方にも今後注目していきたいと思います。
【追記】
私たち、法務会計プラザは開設20周年を記念して、
<LIFE SHIFTの時代>と題し11月15日に講演会を行います。当日は、
宮澤弦さん(ヤフー上級執行役員)×孫泰蔵さん(ガンホー創業者)に、
LIFE SHIFのテーマで対談をお願いしています。
これからの人生を考える大切な1日になると思います。
佐藤 等