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仕事のマネジメントは、人のマネジメントの土台である【経営のヒント 574】

仕事のマネジメントは、人のマネジメントの土台である
<マネジメントの原理41>

前回示した重要な原理です。
同時にこのようにマネジメントを分けるには理由も明示しました。
これも重要なポイントなので原理として掲載しておきます。

仕事のマネジメントは、論理的、分析的な世界である。
<マネジメントの原理42>

人のマネジメントは、非論理的、情緒的な世界である。
<マネジメントの原理43>

仕事のマネジメントが論理的、分析的な世界であることは、
566号から記してきました。
これから非論理的、情緒的な世界である人のマネジメントの領域に入ります。

ドラッカー教授は、この世界では「理論」で通用するのではなく「力学」が働くと述べました。
力学とは、パワーバランスの問題です。

たとえば、Aさんは、甲という側面を重視しているけど、Bさんはそうでもない。
Cさんは、乙という側面をとても重視している。
人は、このように多面的な存在であり、バランスをとりながら働いています。
これらの力学を理解することは「人のマネジメント」の基本です。

以下で5つの側面と具体的なマネジメント上の課題を明らかにします。

多面的な側面として重要なものは、
1.生理的な側面、
2.心理的な側面、
3.社会的な側面、
4.経済的な側面、
5.政治的な側面の5つです。

人のマネジメントは、人の多面的な側面を理解して行なう
<マネジメントの原理44>

人のマネジメント上考慮すべき側面は5つある―
1.生理的な側面、2.心理的な側面、3.社会的な側面、4.経済的な側面、5.政治的な
側面である。
<マネジメントの原理45>

次回以降、5つの側面のそれぞれに側面を当ててみたいと思います。

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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