マネジメントは専制的になってはいけない【経営のヒント 756】
「マネジメントは、いかに選ばれ構成されようとも一つの力である。(中略)しかしいかなる力といえども、自らを制禦するものを必要とする。さもなければ専制となる」
『経営の真髄』<上>p.319
専制に代わるものがマネジメントである。ドラッカーは高らかに宣言した。肝に銘じてマネジメントは専制的になってはいけないのです。
例えば、一家言ある役員を遠ざけ、イエスマンばかりを取り巻きにおいてはならないのです。
ドラッカー教授は労働組合の現代的な機能として、拮抗力として、その牽制機能を使うべきだと言います。そのためには、労働組合の役割、機能、位置づけを再検討しなければなりません。
マネジメントは権力という力を持つがゆえに、たとえばマネジメントをチームで行うなど専制を避ける様々な工夫をしなければなりません。ワンマンといわれる前に手を打っておかなければ、手遅れになります。立ち止まって考えるべき重要課題です。
佐藤 等(ドラッカー学会共同代表理事)