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マネジメントへの挑戦【経営のヒント 68】

今日は『現代の経営』第3章「マネジメントへの挑戦」からです。
繰り返しになりますが、この本は50年前に書かれた本でありながら、多分、今年出版されたといってもほとんど誰も気づかないくらい内容に古さがありません。
唯一その古さを感じるのが第3章です。
この章は、「オートメーション」について述べています。
しかしこの章は、「技術革新」と「マネジメント」と置き換えると俄然新鮮味がでてきます。
例えばIT革命がマネジメントにどう影響するのかなど現代的な視点に変わります。
その観点から次の一言を見れば、皆さんはどうお感じになりますか?

<ドラッカーの一言>
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新しい技術は、マネジメントの領域そのものを大幅に拡大する。
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新訳『現代の経営』(ダイヤモンド社)より

次の6つは、ドラッカーが50年前に「オートメーション」という変化に対してマネジメントがどう変化するかを表した項目です。

(1)経営管理者の責任とビジョン
(2)リスク選択の能力
(3)経済的な知識と技能
(4)経営管理者をマネジメントする能力
(5)人と仕事をマネジメントする能力
(6)意思決定を行なう能力

これらに対する要求が増大するといっています。
実はこれらの項目は、「オートメーション」を「IT」と読み替えればほぼすべてが現代的意味を持つようになります。
たとえば「リスク選択能力」は、インターネットに載った消費者の一言がもとで大手家電メーカーが正式に謝罪するなどといったケースを見ても良くわかりますね。
また50年前とは情報量が格段に違いますから、どの情報を伝え、どの情報を自分で判断しなければならないのかの選択は重要な能力です。
「技術革新」は、いつの時代も能力の拡張を求めるものらしいですね。
それにしても一息入れづらい世の中になったものです・・・。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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