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断絶の時代【経営のヒント 527】2017.08.25

ドラッカー教授は、『断絶の時代』(1969)で
「本書は、定量的ならざるもの、質的なもの、構造的なもの、
そして認識、意味、価値meaning and values、機会、優先順位を
見ていく」と述べました。
「意味」については第526回で取り上げました。
今回は「価値」についてみて見たいと思います。

ここで価値は、価値あるものという意味ではなく価値観に近い
意味です。
われわれの価値観は変化しているということです。
たとえば携帯電話が普及した21世紀では、私たちは
待ち合わせ場所をアバウトにしか指定しなくなりました。
「19時にススキノで」で終わりです。
それまでは「地下鉄ススキノ駅の改札の前で19時」というのが
普通でした。われわれの行動が変化したのです。
これは技術革新によって場所についての価値観が変化したことを
表わしています。
アバウトな情報でも目的地にたどり着けるという価値観です。
GPSと電子マップの普及がこれを後押ししました。
ヒトの価値観は日々変化しているのです。

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断絶の時代【経営のヒント 526】2017.08.16

トヨタが電気自動車(EV)の開発に舵を急旋回させています。

トヨタはハイブリッドカーの次に燃料電池自動車(FCV)
―燃料電池で水素と酸素の化学反応によって発電した電気エネルギーを
使って、モーターを回して走る自動車―を位置づけて開発を
続けてきました。

ここに来ての急旋回の訳はイギリスやフランスの宣言―2040年まで
にディーゼル車とガソリン車の販売を禁止する―にあります。
中国も電気自動車を国策として舵を切ろうとしています。

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創造する経営者【経営のヒント 525】2017.08.07

AI(人工知能)が将棋や囲碁の名人たちを撃破して、
開発した各社はプロジェクトの終了を宣言しました。
この現実はAIがチェスの名人を破った1988年にはすでに起こった
未来だったのです。

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ポスト資本主義社会【経営のヒント 524】2017.07.25

今月18日、敬愛する日野原重明先生が生涯現役をとおしながら
105年の生涯を閉じられた。
日野原先生は、これからの高齢社会の生き方の最高のお手本の
お一人であることは間違いないと思います。著作も豊富です。
折に触れ振り返りたいと思います。

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ポスト資本主義社会【経営のヒント 522】2017.07.05

1993年『ポスト主義社会』を著したドラッカー教授は
現在の世界の混乱を予見していました。

それは一つの解釈から始まっています。
「信仰としてのマルクス主義が崩壊したことは、
社会による救済という信仰の終わりを意味した」
「意味」はドラッカー教授が多用する人々の価値の転換を表す
表現です。

さらに言います。

「これにとって代わるものが何かは不明である。
われわれはただ期待し、祈ることができるだけである」

当時のドラッカー教授の目に映ったものは、
アメリカのメガチャーチとイスラム教の原理主義の
再興でした。

「原理主義を熱狂的に信奉する現代のイスラム世界の
若者たちも、40年前ならば同じように熱狂的な
マルクス主義者となっていたかもしれない。
あるいは、さらに新しい宗教が現れるのであろうか」。

イスラム原理主義の台頭と新興宗教の興隆の同根ということ
でしょうか。
いずれにしても人々は心を寄せるものを失いつつあります。

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