ホーム経営のヒント社会機関における起業家精神【経営のヒント 51】

経営のヒント

HINT

経営のヒント

社会機関における起業家精神【経営のヒント 51】

今日は、第14章「社会機関における起業家精神」です。社会機関??あまり聞きませんね。政府機関、病院、大学、慈善団体までもが社会機関です。しかもこのような機関も企業と同じくイノベーションを行なわなければならないといいます。むしろ企業以上にその必要性があると強調しているところがドラッカーらしいところです。ドラッカーには、非営利組織の「自己評価手法」という著書もあり、企業以外にも広く目を向けています。さて今日の一言です。

<ドラッカーの一言>
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
あらゆる社会的機関が大きくなることを好む。
(中略)成長を目標とする。
!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!☆!
新訳『イノベーションと起業家精神-その原理と方法-』(ダイヤモンド社)より

この言葉は、ただただ予算を獲得し、使うことを行動原理にするどこかの国の政府・省庁に向けられたものでしょうかね?ドラッカーもこれらの組織は、「すでに行なっていることをやめることに抵抗する」と言っています。何とか公団も道路作りを結局止められそうにありませんね。国境無関係、何処も同じなのですね。
ドラッカーがこれら社会的機関に贈る行動原理です。
(1)目的を明確に
(2)目標を現実的に
(3)目標を再点検せよ
(4)イノベーションの機会を追求せよ
シンプルで美しいですね。お役人の皆さん必読の著書です。

佐藤 等

ドラッカー教授

佐藤 等

<実践するマネジメント読書会®>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。ドラッカー学会理事。マネジメント会計を提唱するアウル税理士法人代表/公認会計士・税理士。ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。Dサポート㈱代表取締役会長。
ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に100名以上のファシリテーターを送り出した。誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。
編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 2019年12月『ドラッカー教授 組織づくりの原理原則』を出版。 雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

関連記事