MANAGEMENT HINT
1970年頃まで通用した5つの常識の変化について述べてきましたが、これらの常識が変化したことで何か変わり、どのような影響をもたらしているかを見ています。今日は、四つ目です。
「第四に、市場では、供給側とくにメーカーが主導権をもつとされた。製品やサービスの情報は供給側が持っていた」。しかし「今日では情報を持っているのは顧客のほうである」。続きを見る…
1970年頃まで通用した5つの常識の変化について述べてきましたが、これらの常識が変化したことで何か変わり、どのような影響をもたらしているかを見ていきたいと思います。
今日のテーマは、「第三に、事業は、必要とされるあらゆる活動を同一のマネジメントの傘下に置くことによって、最もよくマネジメントされるとされた」についてです。続きを見る…
1970年頃まで通用した5つの常識の変化について述べてきましたが、これらの常識が変化したことで何か変わり、どのような影響をもたらしているかを見ていきたいと思います。
1970年頃までの常識では、企業が主人、従業員が従者とされた。しかし、今は人が組織を必要としていた時代から、組織が人を必要としている時代に変わりました。知識労働者の出現が理由です。
かつての肉体労働者は、何をすべきかは指示されるものとしていた。これに対して知識労働者は、自分の専門分野では自らが意思決定を行うべきものとする。
『経営の真髄』<上>p.99
前回まで1970年頃まで通用した5つの常識の変化について述べてきました。
第一に、企業が主人、従業員が従者とされた。
第二に、従業員のほとんどがフルタイムで働く者とされた。
第三に、事業は、必要とされるあらゆる活動を同一のマネジメントの傘下に置くことによって、最もよくマネジメントされるとされた。
第四に、市場では、供給側とくにメーカーが主導権をもつとされた。製品やサービスの情報は供給側が持っていた。
第五に、あらゆる技術がそれぞれの産業に属し、逆にあらゆる産業でそれぞれに特有の技術を持つとされた。
50年経ち、新しい常識は塗り替わりました。その要因は「コンセプトの変化」だとドラッカー教授はいいます。続きを見る…
かつて産業と技術は直接結びついていました。特有の技術が特定の産業には必要ということです。そのことを示すドラッカー教授の言葉です。
第五に、あらゆる技術がそれぞれの産業に属し、逆にあらゆる産業でそれぞれに特有の技術を持つとされた。
『経営の真髄』<上>p.91
この常識も1970年代頃から通用しなくなってきました。つまり、特定の産業に必要な特有の技術というものがなくなってきつつあります。新しい技術は、自分が属している産業分野以外から越境して来るようになってきました。続きを見る…